
3PLってなに?フルフィルメントとの違いは?
2020年11月26日
「3PL」という言葉をご存知でしょうか?当社HPのタイトルにもなっていますが、改めてその意味や導入のメリット、
また3PLと同様によく使われる物流用語「フルフィルメント」との違いを取り上げてみたいと思います。
3PLってなに?
3PLとは、3rd Party Logistics(サード・パーティー・ロジスティクス)の略称で、
顧客サービスの向上や物流関連コストの削減を目的として、物流業務を外部の専門業者に委託する企業戦略のことで、
そのようなサービスを提供する企業を3PL事業者といいます。
単純に物流業務をアウトソースするだけではなく、3PL事業者が荷主企業の立場にたって、
物流全体の効率化・コスト削減を図るために、物流フロー全体を設計し、長期的な契約下で運営・管理していくことが
3PLの特徴です。
3PL導入の最大のメリットは、物流業務を専門のノウハウを持った事業者に委託することで、
自社の貴重なリソースをコアビジネスに集中させ、その結果、商品やサービスの品質向上、
事業拡大に結びつけることといえます。
◆3rd Party Logisticsの構成者
1st Party Logistics 荷主 例)メーカー、卸、小売り業などの販売事業者
2nd Party Logistics 物流事業者 例)運送会社や宅配業者
3rd Party Logistics 3PL事業者 例)鈴与などの3PL事業者
3PL事業者の種類にはなにがあるの?
3PL事業者には、自社で運送用車両や倉庫などの物流機能という資産を持ってサービスを提供する「アセット型」事業者と、
自社でこれらの資産を持たないで外部業者に委託し、業務分担を行ってサービスを提供する「ノンアセット型」事業者の
二つがあります。
「アセット型」事業者は、人材も物流設備も自社で保有しているため、物流波動への対応力があったり、教育体制を整えたり、
現場での改善をより迅速に行うことが出来る点が大きなメリットです。
一方、「ノンアセット型」事業者は、自社のアセットにとらわれずに外部業者を選択することで、
荷主の要望へ柔軟に対応することがメリットといえます。
3PLサービスを導入することにおける注意点とは?
3PL事業者を選定するにあたり、単純な料金比較だけで決めるのではなく、以下のポイントを検討項目として
頂けるといいと思います。一番大事なことは、自社のビジネスを成功させるためには、
どのような物流体制が適するのか、範囲や目的などの方針を明確化したうえで選定することが重要です。
- サービス品質
ロジスティクスは、長期的に運用するものであり、事業拡大を支えるための重要なポイントであるため、
短期的な月額の作業単価の比較だけでなく、品質の高いサービスを安定して提供する事業者を選ぶとよいかと思います。
現場の安全を維持するための取り組みや従業員の教育体制が整っていることなどがポイントとして挙げられます。
- 現場力
事業拡大への対応力の観点で、3PL事業者の保有する拠点数・トラック数など会社規模も判断基準となります。
また、請け負うことができる作業範囲に、商品の入出荷保管以外にも、セット加工などの商品の付加価値を高める業務の
対応可否や、食品・化粧品・医薬品等の特殊なライセンス対応可否もポイントとなります。
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- 情報システム
物流業務を支えているのは倉庫や配送車両などのハード面だけではなく、システム面も不可欠な存在です。
3PL事業者の提供する在庫管理システム(入出庫・ロット管理など)や基幹システムとの連携、
業務における機器連携の提供ができるかといった点を確認すべきでしょう。
- 提案力
日々の物流業務を正確に遂行するだけでなく、継続的な業務改善を提供してくれるコンサルティング能力の高い
事業者であることも重要な視点です。
従来の3PLにコンサル機能を付加したサービスを「4PL」と呼ぶ場合があり、今後さらに普及していくと考えられています。
3PLとフルフィルメンの違いとは?
英語のフルフィルメント(fulfillment)は「実現」「遂行」「達成」という意味をもちます。
EC業界においては、「商品の受注から入金管理に至るまでの一連の業務全般」をさすマーケティング用語として
使われるようになりました。
3PLとフルフィルメントとの違いは、外注する業務範囲です。3PLは物流に関わる業務をアウトソーシングするのに
限定しているのに対し、フルフィルメントはECにおける受注から決済にいたるまでのバックヤード業務全般を指し、
ECサイト制作やコールセンター業務も含まれる点が具体的な相違点となっています。
フルフィルメントサービスについては、こちらでより詳細にご説明していますので、ぜひご確認ください!
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